スクールでwebデザインのスキルを身に付け、その後1年ほど会社員と並行しながら、副業でちょこちょことデザインの仕事をやっていました。
その後、訳あって次が決まらないまま会社を退職。
なんとありがたいことに、退職とほぼ同じタイミングでデザインの仕事が複数舞い込んできました!
次の仕事が決まるまでの約1ヶ月間、フリーランスとして以下のようなお仕事をこなしました。
・LPのデザイン
・ワードプレスでのHPデザイン
・6ページほどのパンフレットデザイン
・パッケージデザイン
・Youtube動画編集/サムネイル画像作成
ずっと憧れていたフリーランスという働き方をようやく実現できて、このままフリーで働けるかも・・・!なんて思いながら、仕事を受注したときはウキウキでした。
しかし!
実際にやってみると大変なことも多く、理想と現実との違いを身をもって体験しました。
憧れていたけど、良いことばかりではなかったフリーランスの働き方。今回はその経験談をお伝えしたいと思います。
目次
- 1 フリーランスのメリット:働く時間も場所も自由
- 2 フリーランスのデメリット/現実はそう甘くなかった…
- 2.1 スケジュール管理が大変
- 2.2 休日という概念がなくなる
- 2.3 体調を崩しても休めない
- 2.4 クライアントと連絡を取るツールがバラバラなので、情報集約・データ管理が大変
- 2.5 モチベーションの維持が大変
- 2.6 やったことがないことも1人でこなさなくてはいけないのでプレッシャーと不安に付きまとわれる
- 2.7 予算(金額)の交渉が大変
- 2.8 契約書を最初に交わさなかったが故、追加の依頼が増えたのに金額は増えず
- 2.9 税金や年金が高い・確定申告をしなくてはいけない
- 2.10 仕事の依頼が重なると、受けたいのに受けられないことも
- 2.11 目の前の仕事をこなしつつ、次の仕事を獲得できるよう営業活動も必要→時間がない!
- 3 最後に
フリーランスのメリット:働く時間も場所も自由
最初にお伝えしたいのがフリーランスという働き方のメリットです。
働く時間も場所も自由
やはり一番ありがたいのは働く時間も場所も自由であるということ。
クライアント様から仕事の依頼をいただき、納期までに納品さえすれば、真夜中に作業したって朝早く起きて作業したってOKだし、平日も好きな時に休めます。
最近はコロナの影響であまり積極的に外出はできませんが、旅先で仕事をしてももちろんOKだし、気分が乗ったら1日で一気に作業を進めて次の日は自由に過ごす、なんてことも可能です。
価格を自分で決められる/やればやるだけお金が入る
サービスの価格を自分で決められることも会社員にはない魅力ですし、仕事をやればやっただけ収入が増えます。
会社員だと仕事をやってもやってもお給料が上がらないなんてことがありますが、フリーだったら仕事を受注した分だけ収入が増えることもメリットです。
フリーランスのデメリット/現実はそう甘くなかった…
何よりも自由という点が一番のメリットでしたが、自由と引き換えに甘くない現実が待ち受けているのがフリーランスの働き方です。。
やってみて想像より大変だった点を書き連ねてみたらかなり項目が多くなってしまいましたが、あくまで個人的な感想なので参考程度にご覧ください!
スケジュール管理が大変
複数のクライアント様からお仕事をいただいていたため、それぞれの仕事の納期やボリュームは全てバラバラ。
複数案件を同時進行していると、細かい部分の修正依頼があったのに失念しかけたり、気付いたら納期直前になっていて焦って作業したり、スケジュール管理が思った以上に大変でした。
休日という概念がなくなる
仕事の納期が重なると、「●日〜●日の間は集中して作業しないと終わらなそうだな・・あれ?そしたら7日間休みなくない?」ということになりがちでした。
会社員時代にこのツイートを拝見して「ほんと〜?」と思っていたのですが、本当にこんな感じです笑
理想と現実 pic.twitter.com/tHpbvOt1dI
— タナゴ@サイバーおかん/チームタナゴ (@1_design) May 7, 2020
楽しいからWebデザインをやっている部分もあるので、やりたくない仕事をずっとやるよりは全然苦痛じゃないのですが、休日は意図的に作らないといつまでも作業しちゃうなあと思いました。
あとは、納期が重なると「本当はこの日曜日家族と出かけたかったけど、作業しないと間に合わなそうだからお出かけを延期しよう」ということにもなってしまったので、プライベートの予定との両立も意識しながら仕事量を調整しないと仕事ばかりの毎日になるなと思いました。
体調を崩しても休めない
なんと、仕事の納期直近のタイミングで、疲れが溜まっていたのか38度の熱を出しました・・
会社員なら休んでも究極なんとかなりますが、フリーランスは自分の代わりに仕事をこなしてくれる人がいないので体調を崩しても休めません。
本当は休みたかったのですが、納期が迫っていたためどうしても休めず、体調が悪い中仕事をこなすのが本当にしんどかったです。
体調を崩したときのことを全く考えていなかったので、身を以て大変さを実感しました。
クライアントと連絡を取るツールがバラバラなので、情報集約・データ管理が大変
クライアントAさんとはslackでやりとりし、クライアントBさんとはメッセンジャーでやりとりし、クライアントCさんとはchatworkでやりとりし・・
複数のクライアント様からお仕事をいただため、連絡ツールが混在しました。
結果、「あれ?この作業の指示どこまでもらってたっけな・・?」「ここの仕様どう変更するって言ってたっけ・・?」と、情報集約の大変さを実感。
また、必要なデータを正しく管理しなくてはいけないのも大変なポイントでした。
例えば、複数件一気に動画編集の依頼が来たときに
「1234.MOVというデータの動画はこのタイトルで編集をする」というデータ管理をしっかりやっておかないとクライアント様の指示と異なる作業をしてしまう可能性があるので、データ管理は特に注意が必要でした。
モチベーションの維持が大変
「フリーになったら朝早起きして午前の時間を有効に使って、夜は早く寝よう♪」なんて思っていましたが、全っ然朝起きられませんでした笑
会社員なら出勤時間という強制力があるのでなんとか規則正しい生活を保っていましたが、仕事を辞めた途端昼夜逆転の生活になってしまいました。
また、会社員なら「就業時間までに今日はここまで終わらせなきゃ!」なんて思いながら仕事を進めていましたが、フリーランスは納期さえ守ればどの作業をいつ、どこまで進めるかは自分の裁量次第です。
そうするとなかなか仕事に着手する腰が重くなり、やりたい仕事でも制約がないとこんなにもモチベーションキープが大変なんだなと実感しました・・
「まだ納期まで余裕あるし、今日は午後から作業すればいっかあ」と、余裕をかましていた結果、あっという間に納期直前になってしまったので、仕事を受けたら即進めることが大事です。時間の余裕は心の余裕。
やったことがないことも1人でこなさなくてはいけないのでプレッシャーと不安に付きまとわれる
パンフレットの制作依頼をいただいたのですが、紙媒体の編集経験はほぼなかったためネットで必要な情報を調べつつ作業を行いました。
手探りの作業だと、この作業にはこのくらいの時間がかかるという目安が分からない状態で仕事を進めるので、納期に間に合うかどうか不安がつきまといます。
また、クライアント様の求めるクオリティで仕上げられるかどうかプレッシャーもありました。
予算(金額)の交渉が大変
仕事の単価を自分で決められることはフリーランスのメリットですが、お金の話ってなかなかしづらいですよね。
この作業量ならもう少し金額を上乗せしてほしいなと思っても
「あまり単価を上げすぎたらクライアント様に断られるんじゃないか・・」
と思ってしまい、結局交渉できず・・ということがありました。
でも、適正価格で仕事をしないと時給換算したらとんでもない金額になって疲弊してしまうので、価格交渉はしっかりできるようにならないと、ということが学びでした。
契約書を最初に交わさなかったが故、追加の依頼が増えたのに金額は増えず
仕事をいただいたタイミングで、制作するWebサイトのページ数やコンテンツの数やjqueryで動きをつける箇所などなど、細かい部分を確認しなかったが故、気付いたら依頼が最初より増えていたのにいただく金額は変わらず・・ということがありました。
仕事の依頼を受けたタイミングで制作物の仕様や作業工数はすり合わせ必須!
後々認識の相違によりトラブルになる可能性もあるため、必ず紙やデータで残しておくこと
ということを身を以て学んだので、これからフリーで仕事を受ける方は気をつけてくださいね!
税金や年金が高い・確定申告をしなくてはいけない
これはよく言われていることですが、額面ではそこそこの金額で仕事を受注しても、そこから住民税・国民健康保険・国民年金などなど税金を支払うと、手取りは雀の涙程度・・・泣
また、仮に打ち合わせに行くなどで電車に乗った場合も、交通費は自腹です。
会社員時代の倍くらい稼がないと、会社員のときと同じくらいの手取りはもらえないのではないかと思いました。
確定申告も自分でしなければいけないため、会社員のシステムのありがたさを実感しました。
仕事の依頼が重なると、受けたいのに受けられないことも
ありがたいことに複数の案件を一気にいただいたのですが、先に受けた仕事のスケジュールがパツパツで、追加でいただいた依頼を断るということがありました。
しかし、自分のスキルがもっとあって、効率よく作業を進めることができれば受けられないこともなかったと感じたので、
Webデザイナーとして短時間で効率よく仕事を進め、単価を上げるには、スキルアップが必要不可欠
ということを実感しました。
目の前の仕事をこなしつつ、次の仕事を獲得できるよう営業活動も必要→時間がない!
仕事の依頼は毎月定期的に来るわけではないので、フリーランスとして仕事を続けていくためには次の仕事に繋がる営業活動(SNSを更新したり、ブログを書いたり、知人に声をかけたり)などが必須です。しかし
目の前の仕事をこなすのに精一杯で、時間がない!!
というのがやってみての感想でした;
まだまだスキル不足なので1つ1つの作業を調べながら進めていたこともあり、とにかく納期までにこなすのに精一杯で、コツコツSNSを更新するなどの作業が全くできずでした。
継続案件をいただいたり、スキルアップして効率よく作業をこなすことができれば時間にも余裕ができると思うのですが、駆け出しのときは営業活動も並行でやっていかなくてはならないので大変だと感じました。
最後に
働く時間も場所も自由なフリーランスにとても憧れていましたが、実際やってみて想像以上に大変なことがたくさんありました。
それでも、会社員のように時間や場所に縛られず、好きなことを仕事にできているので、大変なこともたくさんありましたが作業をやっている間は夢中になって仕事ができました。
これからフリーランスを目指している方、ぜひ私の体験談を参考にして、自分に合っているかどうか判断材料の一つにしていただけたらと思います。
https://rashiku-design.com/archives/881